幻の駅(第12弾)・赤岩ってどこ?
こんにちは。幻の駅ハンター・三上です。
恒例の幻の駅シリーズ。今回は、今年2017年春のダイヤ改正で通年通過駅になってしまった「赤岩」駅をご紹介します。
赤岩駅は福島県のJR奥羽(おうう)本線上にあり、山形新幹線「つばさ」も通る駅です。
この駅は冬場は雪が積もり、かつ利用客もほとんどいないことから、2012年より冬季通過駅となっていました。ところが2017年3月4日のダイヤ改正で「通年通過駅」に。雪解け後も列車がまったく停車しない駅となり、幻の駅に仲間入りしました。
昨年の2016年11月30日が、列車が停車した最後の日となっています。
こちらは赤岩駅の入り口。右手の小屋が待合室です。
こちらは列車が停車していた頃の時刻表。本数はご覧の通り多くありませんでした。
ホームに立って福島方面を望みます。山形新幹線「つばさ」がやってきました。
おや? 左奥に怪しいトンネルが見えますね。
ちょっと行ってみましょう。
通路を歩いて駅の外に出ると、またホームがあります。実はこれ、現在地に移転する前に使われていたホームの跡なのです。
山形新幹線開業前はスイッチバック式の駅で、この赤岩駅を含め、隣の板谷駅・峠駅・大沢駅もスイッチバック駅となっており、4駅もスイッチバック式が連続している珍しい区間でした。
このホームと奥に見えるトンネル(行き止まり)は本線から外れた引き上げ線上にありました。引き上げ線というのは、列車の方向転換や入れ換えを行うために、一時的に本線から列車を引き上げるための側線のことを言います。
こちらはホームを通り過ぎて、集落へ向かう未舗装の道路を上ってきたところ。ちょうど先ほどのトンネルの上です。
駅周辺には人家はなく、列車の通過音だけが山間にこだまする静かな駅でした。
現在停車する列車が1本もない赤岩駅の風景、お楽しみいただけましたでしょうか。
今後、再び列車が停車することがあるのか、はたまたこのまま廃止となるのか。要注目の駅です。
記事を書いた人
三上(みかみ):乗換BIG4
ヴァル研究所コンテンツ開発部所属。1つのジャンルにとどまらないがあえて言うなら「乗り鉄」。鉄道を含めた公共交通の知識の幅広さは、社内随一である。