幻の駅(第11弾)・大将軍ってどこ?
こんにちは。幻の駅ハンター・三上です。
今回は去る8月13・14日に行われました「旧姫路市営モノレール・大将軍駅」の見学会の模様をお送りします。
こちらの見学会は、公募のうえ抽選による時間指定制。定員400人に対して約10倍もの応募があったようですが、筆者は運良く当選し、大将軍駅の最後の見学会に参加することができました。
姫路市営モノレールは、1966年に手柄山で開催された姫路大博覧会の観客輸送のために建設され、この「大将軍駅」は唯一の中間駅として設置されました。
しかし、姫路駅に近すぎたために利用客が少なく、わずか2年で営業休止(通過)となりました。
また、姫路市営モノレールそのものも、博覧会の終了後は利用客が激減し、慢性的な赤字が続いたため1974年に休止、1979年に廃止となりました。
大将軍駅はアパートと一体化している構造だったため、現在まで残っていましたが、老朽化で解体されることに。そこで、この駅の一般公開・見学会が企画されたのです。48年間ずっと封鎖されていたので、約半世紀ぶりのお披露目です。
こちらは駅の入口。当選者しか入場できません。
手柄山駅方面。左奥、新幹線高架下に見える黒いものは今なお残るモノレールの軌道です。
こちらは姫路駅方面。延長線上に橋脚が点々と残っています。
駅名標が展示されていました。
こちらは切符売り場ですね。
辛うじて読める時刻表。1・16・31……休止当時は15分間隔だったようです。
こちらは改札口です。床面の模様は進む方向を示していたとのこと。先進的なデザインですね。
以上、主な構造物をご紹介しましたが、大将軍駅はまもなく解体作業が始まってしまいますので、駅の外観も今後見ることができなくなります。
手柄山駅の保存車両
なお、終点の手柄山駅跡には当時のモノレール車両が保存されており、往時を偲ぶことができますので、興味を持たれた方はぜひ訪問してみてください。
記事を書いた人
三上(みかみ):乗換BIG4
ヴァル研究所コンテンツ開発部所属。1つのジャンルにとどまらないがあえて言うなら「乗り鉄」。鉄道を含めた公共交通の知識の幅広さは、社内随一である。